2016年04月15日

今週の注目感染症 平成28年・14週(4月4日~4月10日)


~侵襲性肺炎球菌感染症~
肺炎球菌による感染症として肺炎、気管支炎、中耳炎などの他、まれに血液や髄液に侵入し髄膜炎や敗血症(炎症が全身に広がっている状態)など重篤な状態を引き起こすことがあり、これを「侵襲性肺炎球菌感染症」と呼んでいます。特に乳幼児や高齢者の方で、発症リスクが高いと言われています。予防効果のあるワクチンがあり、お子様や65歳以上の方は定期接種制度の対象となっています。詳細は、お住まいの市町村へお問い合わせください。

~後天性免疫不全症候群~
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染症を「HIV感染症」と呼んでいます。HIVに感染しても症状のない状態 が長く続きますが、徐々に免疫機能は破壊され、最終的に「後天性免疫不全症候群(AIDS)」へ移行します。主な 感染経路は性的接触、輸血などの血液感染、そして母子感染(出産・授乳)です。それ以外の普段の生活上は、感染の心配をする必要はありません。HIVの治療は、日々進歩しており、ウイルスの増殖を抑え込むことによって、 AIDSの発症を抑えられるようになってきています。HIVに感染しても、無症状のなるべく早い時期に発見し、適切な治療を始めることが極めて重要です。感染の心配がある方は、保健所などの無料検査を是非ご利用ください。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成28年4月14日更新)