2016年10月07日

今週の注目感染症 平成28年・39週(9月26日~10月2日)

〜麻しん〜
麻しんウイルスにより起こる急性の全身感染症です。感染後7~14日で発熱、咳、鼻水などの症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39℃台の高熱と発疹が現れます。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。麻しんウイルスの感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。麻しんは手洗い、マスクのみでは予防できず、麻しんワクチンの接種が有効な予防法です。定期接種対象の方や麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方には接種を勧めます。

【今週の定点把握対象疾患】
・RSウイルス感染症の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(3.80)、鎌倉保健福祉事務所管内(3.50)で高くなっています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、20週から鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(3.50)で流行が続いています(終息基準値1)。
・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたりの報告数は、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(5.67)でやや高くなっています。
・流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(5.67)、横須賀市(5.00)、茅ケ崎市(4.00)でやや高くなっています。
・手足口病の定点当たりの報告数は、茅ケ崎保健福祉事務所管内(2.43)、川崎市(2.17)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成28年10月6日更新)