2016年09月30日

今週の注目感染症 平成28年・38週(9月19日~9月25日)

〜麻しん〜
麻しんウイルスにより起こる急性の全身感染症です。感染後7~14日で発熱、咳、鼻水などの症状が現れ、 2~3日熱が続いた後、39℃台の高熱と発疹が現れます。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。麻しんウイルスの感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、感染力が非常に強く、 免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。麻しんは手洗い、マスクのみでは予防できず、麻しんワク チンの接種が有効な予防法です。定期接種対象の方や麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方には接種を勧めます。

~デング熱~
デング熱はデングウイルスによる感染症で、ウイルスを持っているネッタイシマカやヒトスジシマカに 刺されることで感染します。世界の熱帯・亜熱帯地域で広く流行しており、2014年には国内発生例も報告されました。 急激な発熱で発症し、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状が現れます。一部は重症化して、デング出血熱を発症 し、死に至ることもあります。蚊から感染する病気としては、他にもジカウイルス感染症、日本脳炎、マラリアなどがあります。これらの発生地域に行かれる際には、肌の露出を避け、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないように注意しましょう。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成28年9月29日更新)