2016年11月07日

今週の注目感染症 平成28年・42週(10月17日~10月23日)

〜腸管出血性大腸菌感染症〜
 腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌の感染で起こる病気で、例年は夏場(6月~9月)に多いのですが、今週は県内で21例の報告がありました。主な症状は下痢と腹痛ですが、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを起こして死に至ることもあります。汚染された食品からの経口感染や、感染者の便を介して感染します。予防のために、食前・トイレの後などは、石鹸と流水で十分な手洗いを行い、調理器具の消毒・殺菌などに注意しましょう。特に、焼き肉やバーベキューの際には、生肉を避け、肉にしっかり火が通るように十分加熱しましょう。

【今週の定点把握対象疾患】
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(3.00)で高くなっています。
・手足口病の定点当たりの報告数は、小田原保健福祉事務所管内(3.00)でやや高くなっています。
・流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、相模原市(4.00)、茅ヶ崎保健福祉事務所管内(4.00)小田原保健福祉事務所管内(4.00)、と高くなっています。
・マイコプラズマ肺炎の定点あたりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(4.00)、横須賀市(3.00)、横浜市(2.00)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成28年11月4日更新)