2017年04月14日

今週の注目感染症  平成29年・14週(4月3日~4月9日)

~麻しん ~
麻しんウイルスにより起こる急性の全身感染症です。今週は国内感染例が報告されました。感染後7~14日で発熱、咳、鼻水などの症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39℃台の高熱と発疹が現れます。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。麻しんの感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。麻しんは手洗い、マスクのみでは予防できず、麻しんワクチンの接種が有効な予防法です。定期接種対象の方や麻しんの既往がなく、ワクチン接種歴がない方には接種を勧めます。平成2年4月2日以降に生まれた方は、2回の定期接種を受けることになりますが、それより前に生まれた方は1回の接種のみの場合が多いです。医療従事者、学校・保育福祉関係者などで麻しんにかかるリスクが高く、麻しんにかかった場合に周囲への影響の大きい場合や、流行国に渡航される場合は、2回目の予防接種についてかかりつけ医にご相談ください。

【今週の定点把握対象疾患】
●インフルエンザの定点当たりの報告数は、全県(4.93)で前週の全県(6.60)より減少しました。
●感染性胃腸炎(ロタウイルス)の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(5.00)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年4月14日更新)