2017年07月28日

今週の注目感染症  平成29年・29週(7月17日~7月23日)

~輸入感染症~
今週は、海外で感染して帰国後に発症した輸入感染症と推定される細菌性赤痢とA型肝炎が報告されました。海外では、飲食物を介した感染症や、動物や蚊・マダニなどの昆虫が媒介する感染症、日本では少なくなった麻しん、風しん、ポリオなどの感染症にうつる可能性が高い地域があります。夏休みに海外へ行かれる際には、検疫所(FORTH)や外務省・厚生労働省のホームページなどで渡航先の感染症流行状況や必要な対策を確認して、輸入感染症を予防しましょう。

~手足口病~
手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱(水ぶくれ)が特徴の急性ウイルス感染症で、主に夏に乳幼児の間で流行します。第28週に全県で警報レベルを超え、流行が続いています。飛沫感染、接触感染、糞口感染(便中に出たウイルスが口に入って感染)で広がりますので、適切な排泄物の処理、石けんを使った手洗いを心がけて感染を予防しましょう。

【今週の定点把握対象疾患】
●手足口病の定点当たりの報告数は、全県(8.88)で前週の全県(7.23)より増加し、警報レベル(5)を超えています。特に、藤沢市(16.11)、横須賀市(15.22)、平塚保健福祉事務所管内(14.29)で高くなっています。
●咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(5.50)で警報レベル(3)を超えています。また、茅ヶ崎市(1.43)でやや高くなっています。
●流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、相模原市(10.75)で警報レベル(8)を超えています。また、横須賀市(5.00) 、厚木保健福祉事務所管内(4.67)でやや高くなっています。
●A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所管内(4.29)でやや高くなっています。
●ヘルパンギーナの定点当たりの報告数は、川崎市(3.78)、茅ヶ崎市(3.71)でやや高くなっています。
●RSウイルス感染症の定点当たりの報告数は、全県(1.15)で例年より高くなっています。特に、厚木保健福祉事務所管内(4.73)で高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年7月27日更新)