2017年03月24日

今週の注目感染症  平成29年・11週(3月13日~3月19日)

~インフルエンザ~
神奈川県では第4週をピークに減少傾向となり、流行終息地域がある一方まだ報告数の多い地域もあります。
感染している人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着した手で目、鼻、口を触れたりすると感染します。
感染予防の基本である外出後の手洗い・うがいを十分に行い、急な発熱や咳、くしゃみなどインフルエンザが疑われる症状がある場合、周囲に感染が広がらないようにマスクを着用しましょう。
インフルエンザにはいくつかの型があり、一度かかっても違う型のインフルエンザにかかることがあります。
まだ流行している地域では、引き続き感染予防に努めましょう。

~麻しん~
麻しんウイルスにより起こる急性の全身感染症です。
今週は海外での感染が疑われる症例が報告されました。
感染後7~14日で発熱、咳、鼻水などの症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39℃台の高熱と発疹が現れます。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。
麻しんの感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
麻しんは手洗い、マスクのみでは予防できず、麻しんワクチンの接種が有効な予防法です。
定期接種対象の方や麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方には接種を勧めます。

【今週の定点把握対象疾患】
●インフルエンザの定点当たりの報告数は、全県(10.48)で前週の全県(10.87)より減少傾向ですが、川崎市(12.98)、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(12.50)、厚木保健福祉事務所管内(11.88)、厚木保健福祉事務所大和センター管内(11.00)、横浜市(10.83)はまだ高くなっています。平塚保健福祉事務所管内(10.64)、小田原保健福祉事務所管内(10.10)は前週より増加し、再び注意報レベル(10)を超えました。

●A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(5.83)でやや高くなっています。

●流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、横須賀市(6.00)でやや高くなっています。
●感染性胃腸炎(ロタウイルス) の定点当たりの報告数は、藤沢市(6.00)で高くなっています。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年3月23日更新)