2017年10月27日

今週の注目感染症  平成29年・42週(10月16日~10月22日)

~カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症~
薬剤耐性菌(抗菌薬が十分に効かない菌)の一つで、カルバペネム系や広域β-ラクタム系の抗菌薬に対して耐性を示す腸内細菌科細菌による感染症です。
免疫低下時や、抗菌薬を長期間使用している場合に感染し、肺炎、尿路感染、手術部位感染、髄膜炎、敗血症など様々な感染症を起こします。
また、無症状で腸管等に保菌される場合もあります。健康な人への感染はほぼ心配ありませんが、感染予防のために日頃より手洗い・咳エチケットを心がけましょう。
薬剤耐性菌を防ぐためには、抗生物質・抗菌薬の適切な使用も重要です。
ウイルス性のかぜには抗菌薬は効きません。医療機関受診の際には、医師に詳しく症状を伝えるようにしましょう。

~手足口病~
第28週に全県で警報レベルを超え、第31週をピークに報告数は減少傾向となり、終息まであと少しです(終息基準値(2)です)。
適切な排泄物の処理、石けんを使った手洗いを心がけて感染を予防しましょう。

今週の定点把握対象疾患
・手足口病の定点当たりの報告数は、全県(2.93)で前週の全県(2.99)より減少し、終息基準値(2)に近づいています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(2.00)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年10月26日更新)