2017年10月13日

今週の注目感染症  平成29年・40週(10月2日~10月8日)

~麻しん~
麻しんウイルスにより起こる急性の全身感染症です。
感染後7~14日で発熱、咳、鼻水などの症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39℃台の高熱と発疹が現れます。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。
感染力が非常に強く、麻しんに対する免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
空気感染、飛沫感染、接触感染で感染し、手洗い、マスクのみでは予防できず、麻しんワクチンの接種が有効な予防法です。
定期接種対象の方や麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方には接種をお勧めします。
また、患者さんと接触後72時間以内に麻しんワクチンを接種すると発症を予防できる可能性があります。

~手足口病~
第28週に全県で警報レベルを超え、第31週をピークに報告数は減少傾向となり、終息まであと少しです(終息基準値(2)です)。
適切な排泄物の処理、石けんを使った手洗いを心がけて感染を予防しましょう。

今週の定点把握対象疾患
・手足口病の定点当たりの報告数は、全県(3.62)で前週の全県(4.00)より減少し、終息基準値(2)に近づいています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(5.00)で警報レベル(3)を超えています。
・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所管内(6.43)でやや高くなっています。
・流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(4.00)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年10月12日更新)