2016年12月16日

今週の注目感染症  平成28年・49週(12月5日~12月11日)

~感染性胃腸炎~
細菌やウイルスにより嘔吐や下痢の症状が現れる感染症の総称です。特にウイルス性の感染性胃腸炎は冬期に多く、ノロウイルスを中心に毎年、学校や入居施設などで集団発生がみられます。今週、神奈川県の定点当たりの報告数は24.75件で、先週に引き続き警報レベル(20)を超えています。感染者の嘔吐物や便から手指を介した感染の他、汚染された生の二枚貝を原因とするノロウイルス食中毒も見られます。感染予防のため、食事の前やトイレの後にしっかり手洗いを行いましょう。

~インフルエンザ~
感染している人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着した手で目、鼻、口を触れたりすることによって感染します。感染予防の基本である外出後の手洗い・うがいは十分に行い、急な発熱や咳、くしゃみなどインフルエンザが疑われる症状がある場合、周囲に感染が広がらないようにマスクを着用しましょう。重症化を防ぐためにはインフルエンザワクチンの接種が有効です。また、合併症の一つである肺炎の予防には肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。接種希望の方は、お早めにかかりつけの医療機関にご相談ください。

【今週の定点把握対象疾患】
・感染性胃腸炎の定点当たりの報告数は、全県(24.75)で警報レベル(20)を超えています。特に、厚木保健福祉事務所管内(47.00)で多くなっています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内 (4.00)で警報レベル(3)を超えています。
・インフルエンザの定点当たりの報告数は、全県(3.43)で先週(2.80)より増加しています。
・手足口病の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所管内(2.27)でやや多くなっています。
・流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数は、厚木保健福祉事務所大和センター管内(2.71)でやや多くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成28年12月14日更新)