2017年06月30日

今週の注目感染症  平成29年・25週(6月19日~6月25日)

~腸管出血性大腸菌感染症~
腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌の感染で起こる病気です。
今週は7例の報告があり、今年の累計報告数は30例となりました。
主な症状は下痢と腹痛ですが、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを起こして死に至ることもあります。
汚染された食品からの経口感染や、感染者の便を介して感染します。
予防のために、食前・トイレの後などは、石鹸と流水で十分な手洗いを行い、調理器具の消毒・殺菌を確実に行いましょう。
また、肉・肉製品の調理の際には、中心部までしっかり火が通るように十分加熱しましょう。

【今週の定点把握対象疾患】
●咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(11.00)で警報レベル(3)を超えています。
また、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(1.33)、藤沢市(1.30)、厚木保健福祉事務所管内(1.18)、相模原市(1.00)でやや高くなっています。
●A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所管内(8.29)で警報レベル(8)を超えています。
また、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(7.50)、相模原市(5.20)、川崎市(4.58)、厚木保健福祉事務所管内(4.55)でやや高くなっています。
●感染性胃腸炎の定点当たりの報告数は、小田原保健福祉事務所管内(16.33)で高くなっています。
●手足口病の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所管内(2.57)、藤沢市(2.50)、厚木保健福祉事務所管内(2.45)、茅ヶ崎市(2.43)、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(2.33)、横須賀市(2.11)でやや高くなっています。
●流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、横須賀市(5.00)、相模原市(4.00)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年6月29日更新)