2017年01月06日

今週の注目感染症  平成28年・51週(12月19日~12月25日)

~インフルエンザ~
感染している人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着した手で目、鼻、口を触れたりすることによって感染します。感染予防の基本である外出後の手洗い・うがいは十分に行い、急な発熱や咳、くしゃみなどインフルエンザが疑われる症状がある場合、周囲に感染が広がらないようにマスクを着用しましょう。重症化を防ぐためにはインフルエンザワクチンの接種が有効です。また、合併症の一つである肺炎の予防には肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。接種希望の方は、お早めにかかりつけの医療機関にご相談ください。

~感染性胃腸炎~
細菌やウイルスにより嘔吐や下痢の症状が現れる感染症の総称です。特にウイルス性の感染性胃腸炎は冬期に多く、ノロウイルスを中心に毎年、学校や入居施設などで集団発生がみられます。今シーズンはノロウイルスGⅡ.2変異株が確認され、全国的にも流行が広がっています。感染者の嘔吐物や便から手指を介した感染の他、汚染された生の二枚貝を原因とするノロウイルス食中毒も見られます。感染予防のため、食事の前やトイレの後には石けんを使ってしっかり手洗いを行いましょう。また、ノロウイルスには、加熱や次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)希釈液による消毒が効果的です。


【今週の定点把握対象疾患】
・インフルエンザの定点当たりの報告数は、全県(11.01)で、流行注意報レベルの基準値となる「10」を超えました。流行注意レベルに達したのは、前シーズンより1か月ほど早いです。
・感染性胃腸炎の定点当たりの報告数は、全県(17.19)で前週の全県(24.46)よりは下がってきていますが、警報終息基準の「12」レベルは超えています。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年1月4日更新)