2017年10月06日

今週の注目感染症  平成29年・39週(9月25日~10月1日)

~腸管出血性大腸菌感染症~
腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素を産生する病原性大腸菌の感染で起こる病気です。主な症状は下痢と腹痛ですが、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを起こして死に至ることもあります。汚染された食品や、感染者の便を介して感染します。予防対策として、①食前・トイレの後などは石鹸と流水で十分な手洗いを行う、②調理器具の消毒・殺菌を確実に行う、③肉・肉製品の調理の際には中心部75℃以上で1分間以上加熱する、④生野菜はよく水洗いをする、などに注意しましょう。また、強い腹痛や下痢(特に血便)の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

~手足口病~
第28週に全県で警報レベルを超え、第31週をピークに報告数は減少傾向となり、終息まであと少しです(終息基準値(2)です)。もうしばらく、適切な排泄物の処理、石けんを使った手洗いを心がけて感染を予防しましょう。


今週の定点把握対象疾患

・手足口病の定点当たりの報告数は、全県(4.00)で前週の全県(4.31)より減少し、終息基準値(2)に近づいています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(3.00)で警報レベル(3)です。
・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数は、平塚保健福祉事務所管内(4.43)でやや高くなっています。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年10月5日更新)