2021年03月19日

今週の注目感染症  2021年・10週(3月8日~3月14日)

~梅毒~
梅毒はスピロヘータ科細菌の梅毒トレポネーマが感染して起こる病気です。
性感染症(STI: Sexually transmitted infection)の一つで、感染経路のほとんどは性的接触ですが、母親から胎児に感染する先天梅毒もあります。
感染後約3週間で感染部位のしこり、鼠径部のリンパ節腫脹(I期梅毒)、感染後3か月以後に手のひら、足の裏や体全体に赤い発疹が出ることがあります(Ⅱ期梅毒)。
治療をしなくても症状は消える場合がありますが、適切な治療をしないと病原菌は消えません。
感染後3年以上経過すると、皮ふ、筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)、心臓、血管、脳などに病変ができて死に至ることもあります(晩期梅毒)。
血液検査で診断でき、治療は抗菌薬が有効です。
気になる症状がある時には、症状が改善した場合でも早めに医療機関(泌尿器科、婦人科、皮膚科など)を受診しましょう。
保健所等で無料・匿名で検査を受けることもできます。
(保健所等の検査は神奈川県内の保健所等HIV検査実施機関一覧をご覧ください)
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~新型コロナウイルス感染症~
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今週の報告数は718例となり、前週775例から若干減少していますが、まだ第二波のピークを上回る水準です。
神奈川県では、3月21日まで緊急事態措置として、飲食店に対する営業時間短縮要請、外出自粛の要請、テレワークの推進などが行われています。
世界的に変異株が増加していますが、県内でも今年2月以降に発生報告が続き、モニタリング体制が強化されています。
変異株は従来型に比べて感染力が高く、今後流行の主流になることが危惧されます。
基本的な感染対策は、変異株も従来型と変わらず、3密(密集、密接、密閉)の回避、マスク着用、手指衛生(手洗い、アルコール消毒)などが重要です。
引き続き、感染対策を続け、感染拡大を防ぎましょう。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(令和3年3月18日更新)