2018年07月20日

今週の注目感染症  平成30年・28週(7月9日~7月15日)

~伝染性紅斑(りんご病)~
第23週(6月4日~6月10日)より、県内で警報レベルを超える地域が続けてみられています。
ヒトパルボウイルスB19による感染症で、特徴的な両頬の紅斑(赤い発疹)に続いて、手足に網目状の紅斑が現れます。
通常は自然に回復しますが、成人では関節炎を合併することもあります。
また、B19ウイルスは、妊婦では胎児水腫や流産を、溶血性貧血の患者では汎血球減少を起こすことがあります。
飛沫感染、接触感染でうつりますが、感染力は発疹出現前に強く、発疹出現後には消失するため、患者からの感染を防ぐのは困難です。日頃より、手洗い、咳エチケットを心がけて、感染を予防しましょう。

今週の定点把握対象疾患
・伝染性紅斑の定点当たりの報告数は、川崎市(3.11)、茅ヶ崎市(3.00) 、鎌倉保健福祉事務所管内(2.83)で警報レベル(2)を超えています。
 また、横浜市(1.72)、藤沢市(1.20)、横須賀市(1.11)でやや高くなっています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(4.50)で警報レベル(3)を超えています。
・手足口病の定点当たりの報告数は、小田原保健福祉事務所管内(7.00)で警報レベル(5)を超えています。
・流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、横須賀市(6.50) 、厚木保健福祉事務所管内 (6.00)、相模原市 (5.00)でやや高くなっています。
・ヘルパンギーナの定点当たりの報告数は、川崎市(3.38)でやや高くなっています。

【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成30年7月19日更新)